業務改善

生産性向上なくして働き方改革が成り立たない理由

政府が「働き方改革」を推進し出してから久しく、これまで多くの企業が積極的な取り組みを見せています。男性社員の育児休暇制度を設けたり、フレックスタイム制度を取り入れたりとその種類は多岐にわたります。皆さんの会社では、現在どのような働き方改革に取り組んでいるでしょうか?

そもそもこの働き方改革が推進され出した理由は、人口減少による少子高齢化で労働人口が減ったり、長時間労働の是正など多くの労働課題を抱えているためです。働き方改革によって労働生産性が高まれば、労働人口減少にも負けず経済は発展し、長時間労働による諸問題も無くなるというわけです。

ただし、働き方改革に取り組むすべての企業がその効果を得ているわけではなく、中には「生産性向上」を伴わない間違った取り組みも見受けられます。では、正しい働き方改革とは一体何なのでしょうか?

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働き方改革とは何か?

男性の育児休暇やフレックスタイム制、他にもリモートワークなどすべて働き方改革の一環だといえます。しかし、この「多様なワークスタイル」には実は落とし穴があります。

働き方改革には必ず「生産性向上」が伴わなければなりません。そうしないと、単に多様なワークスタイルを取り入れただけで、企業としての成長にはつながらないからです。一方で、「働き方改革とは多様なワークスタイルを実現することだ」と、安直な考えでリモートワークなどを取り入れる企業が増えています。「効果は後から付いてくる」と楽観視しているため、結果として新しいワークスタイルを取り入れただけで、企業成長にはつながらず、最悪の場合労働環境も悪化しています

「多様なワークスタイルを取り入れれば、企業も社員もハッピーな労働環境を作れる」この思考が、働き方改革の落とし穴です。

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なぜ「生産性向上」が肝要なのか?

働き方改革に「生産性向上」が必要な理由はいくつかあります。

人材不足を解消するため

少子高齢化の煽りを受け、企業では慢性的な人材不足が続いています。この問題を解消するためには新たな人材を確保するのではなく、労働生産性を高めることで対処することが急務です。資本力のある大企業ならば人材確保はそう難しくなく、優秀な人材も自然と集まります。それに対し中小企業では人材確保が難しいため、今あるリソースの中で労働生産性を高める方が、効率良く「生産性向上」を実現できます。働き方改革には人材不足を解消するというそもそもの目的があるため、「生産性向上」は不可欠です。

多様なワークスタイルだけでは労働生産性が落ちる

人が会社に出社して業務を遂行する理由は、「コミュニケーションコストを下げる」ことと「労働状況を管理する」ことです。コミュニケーションコストとは、組織内でコミュニケーションを取るために発生する手間のことであり、肉体的および身体的な負担を指します。企業のコミュニケーションが低い状態は、相対的に労働生産性が大きく低下します。だからこそ会社に出社してもらい、円滑なコミュニケーションのもとで業務を遂行してもらうのです。

ただし、最近ではコミュニケーションツールの発展によって、会社にいなくとも組織間でのコミュニケーションが取れるようになりました。そのため「リモートワーク導入は簡単」と考え、労働生産性の低下を考慮せずに取り組んでしまいます。

しかし、実際はリモートワークを取り入れただけでは労働生産性は低下する一方であり、社員のモチベーションを保つことも困難です。もちろんこうした問題はリモートワークだけにあらず、すべての働き方改革には何かしらの課題があります。

そうした課題を解決するために「生産性向上」を目指さなければ、単に労働生産性が落ちる働き方改革になってしまうでしょう。

「生産性向上」をどう実現するのか

働き方改革にとって「生産性向上」は切っても切り離せない関係です。では、「生産性向上」はどうやって実現すればいいのでしょうか?

第一に検討すべき対策は「業務フローの改善」です。多様なワークスタイルを受け入れるにあたってこれまでの業務フローを見直し、新しく構築します。例えばリモートワークの場合、従来と同じ業務フローを適用していては必ず不都合が生じます。そこで新しい業務フローを作ることで対応するのが得策でしょう。ただし、業務フローを見直しただけでは「生産性向上」に対応できない可能性もあるでしょう。

そこで労働生産性を高めるためのツールの導入を検討します。一般的なものでいえば、グループウェアを導入する企業が多いかもしれません。グループウェアには組織のコミュニケーションを促進するためのメッセージツールやファイル共有スペース、ワークフロー機能などが備わっています。グループウェアを導入してコミュニケーションコストを下げることで、労働生産性を高めようという狙いです。

それでも「生産性向上」が見込めない場合、効率化ツールを導入する企業が増えています。最近のトレンドでいえばRPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)がそれに該当します。

RPAはパソコン上の操作を「すべて自動化」するためのロボットソフトウェアであり、与えらえた指示に従って自動的にパソコンを操作します。たとえばExcelドキュメント内のデータを集計し、加工して分析可能な状態にしたものをメールやグループウェアで関係者全員に共有する作業が日次で発生しているとします。そこでRPAを導入し、自動化プログラムを開発すれば、日次の作業が完全自動化されるため労働生産性が高まります。

この作業に1日10分を要していたならば、1日10分、1週間で50分、1か月で200分の工数削減効果が発生します。もちろんRPAで自動化できる業務は他にもたくさんあるため、1か月に1人あたり10時間以上の工数削減を行うことも可能です。

以上のように「生産性向上」を実現するための手段は、「業務フローを改善するか」あるいは「効率化ツールをを導入するか」の2択になります。業務フロー改善による「生産性向上
」ができないのならば、効率化ツールを検討する必要があるでしょう。

働き方改革に「生産性向上」を

これから働き方改革に取り組むという皆さんは、取り組みの内容がどうであれ、必ず「生産性向上」が伴う活動をしていていただきたいと思います。すでに働き方改革に取り組んだものの、十分な効果が得られなかったという皆さんは、この機会に今の取り組みを見直し、「生産性向上」を目的として再スタートしてみてください。「生産性向上」が伴う働き方改革ならば、企業にとっても社員にとってもプラスになる取り組みができるはずです。

「働き方改革=多様なワークスタイル」という固定概念を捨てて、「生産性向上」に力点を置いて取り組みを進めましょう。

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